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Ray Castle

1980年代後半に当時ヒッピーカルチャーの聖地であったGoaにてレイヴ・パーティーを体験したRay Castle。

1987年に来日し、本場Goaスタイルのパーティー・カルチャーやサイケデリック・ダンスミュージックを日本に伝え、「Equinox」などのシーン黎明期のパーティーの立ち上げに大きな影響を与えた。

90年代はヨーロッパやオーストラリアなど、世界各国で初めて開催されるサイケデリックトランスのビッグフェスにDJとして招かれ、正にこのシーンのオリジネーターとしての地位を築く。

「Masaray」「Sonic Sufi」「Rhythmystec」「Exotic Matter」など数々の名義でのトラック制作も盛んに行い、数多くのディスコグラフィーを持ち、近年では1995年CDのみで発売された「Susumu Yokota」とのアンビエントユニット「Mantaray」の音源がベルリンのレーベル「Transmigration」よりリマスターされ2023年ヴァイナルオンリーでリリースされた。

 

当時Goaのレイヴシーンではワールドミュージックからアシッドハウス、エキゾティックハウス、エレクロトブレイクビーツ、DISCO、NEW WAVE、インダストリアル、ボディミュージックと多様な音楽に溢れていたと彼は言う。

彼のDJスタイルは正にその音楽の多様性を用いて、人を陶酔させるサウンド・ジャーニーを展開させるところにある。

常にサイケデリック・グルーヴの意味を探究し続ける彼は、地球上において最もプログレッシヴで冒険的な唯一無二のスタイルを築き上げたDJの一人だと言える。

 

彼は他にも映画監督、西洋占星術師、小説家としての経歴を持つ多彩な人物である。

映像作品としては「Manga Mad」「 Tokyo Techno Tribe」他、2009年7月22日の奄美大島での皆既日食をテーマにしたドキュメンタリー映画「MOON SHADOW」の制作・監督。

小説家としては80年代後半のGoaでのパーティー体験を元に物語を綴った「MOON JUICE STOMPER」。昨今のOLD GOA TRANCEの再評価とリマスターブームの中で2023年と2024年にリリースされた「Gonzo Goa - Party Music 87’- 94’」「Gonzo Goa II - Party Music 86’- 93’」シリーズではライナーノーツの執筆と写真提供を行った。